2013年3月1日金曜日

OperaがWebKitに移行 - ブラウザ戦争の果てに

先日(2/12)、OperaがHTMLレンダリングエンジンを独自のPrestoから、SafariやGoogle Chromeで採用されているWebKitに移行すると発表がありました。

Opera Developer News - 300 million users and move to WebKit


一般の人にはなじみが薄いかもしれませんが、Operaというといち早くタブブラウザを採用したり、マウスジェスチャーや描画スピードの速さなど、通好みのブラウザでした。私も2000年〜2005年ぐらいまでは使っていたと思います。その後、FireFoxやGoogle Chromeなど新しいブラウザーが普及するにつれ段々と使わなくなっていきました。




Webアプリケーション開発という視点で見ると、異なるブラウザ間での互換性の問題(見た目や動作)がいつも頭を悩まされます。どのブラウザ・バージョンまでサポートするのか? コンシューマ(一般消費者)をターゲットにすると、その範囲決めが大変です。又、範囲を決めたとしてもその範囲内のブラウザで全てテストをしなければいけません。昔、EC(エレクトリック・コマース)パッケージ会社で仕事をしていた時は、ブラウザ互換問題には泣かされていました。

一方、業務システムという視点ではユーザーが企業という事もあり、対象ブラウザ・バージョンを固定する事は比較的容易です。企業ユースでは事実上Windowsがスタンダードなのでブラウザも必然的にInternet Explorer(IE)に決まります。しかし、このIEも近年の経済状況が原因で互換性問題に悩まされています。現在、Windows8が新発売されコンシューマ市場的には7から8への移行期にあります。一方、企業ユースでは未だにWindows XPが標準である企業(それも大企業ほど)が多く残っています。

いくつか原因があるのですが
・IEのバージョン間の互換性の無さ(特にIE6とそれ以降)
・Windows VISTAの評価の低さにXPユーザーが買い控えをしてしまった
・リーマンショック以降の経済状況で企業が最新PCにリプレースできない
これは単純にハードを買い換える金額的な問題だけでなく、結果的にWindowsXPとIE6の期間が長くなり、その期間で開発してしまったアプリケーションがIE6でしか動作しない。又は、動作検証・修正に膨大なコストが掛かってしまう事が予想され、未だにPCがリプレースできないでいるのです。

最近も経験したのですが、私が係わっているプロジェクトでブラウザ条件がIE7以上だったのですが、「社内にはまだIE6が残っているので対象に含めて欲しい」というリクエストが開発の中盤に差し掛かって出てきました。試しに動作確認してみると表示がおかしい箇所やJavaScriptが動作しない部分など問題が出てきました。幸いボリュームが少なかったので対処する事になりましたが、IE6問題(というかIE6そのもの)は一刻も早く無くなって欲しいと開発者視点では強く思います。

最近ではGoogle ChromeやFireFoxは自動アップデートを採用したので、使っているうちに勝手にアップグレードされていきます。結果、古いバージョンは市場から無くなっていきます。もちろんこれはバージョン間に大きな互換性の問題が無い事が前提になりますが、それでも古いバージョンが残らないのはメリットが大きいと思います。

今回Operaが採用したWebKitはもともとAppleがSafari用のHTMLレンダリングエンジンとして開発していたものをオープンソースとして公開したものです。SafariだけでなくGoogle Chromeが採用した事で、一気にHTML5の標準化に勢いがつきました。Appleというとビジネス的には垂直統合でユーザーを囲い込むイメージがありますが、ことブラウザに関してはAppleのおかけでブラウザの互換性が高まったというわけです。


互換性を保った開発・テストというのは開発者つまり供給側の都合ではありますが、そのコストは結果的に利用者側に直接・間接を問わず価格として反映されますので、利用者も無関係な話ではありません。


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