再会できた喜びと継続する事の大変さ

今回はITや仕事の話ではありません。

今から17,8年前、1993〜5年ごろに私は関内(横浜)の会社に勤めていました。22,3歳の頃です。体重は今より10kgも痩せていて、でも食欲旺盛な20代前半でした。その当時毎日のように昼飯を食べに通っていた店があります。

店の店主は40過ぎで独立してお店を構えたばかり、ちょっと血の気も多く、気に入らない客には出て行ってもらう。(例えば、若いOL達が食後におしゃべりをしているとよく追い出されていたものです) そんな、がんこ親父の店でした。でも、足繁く通う客には色々おまけをしたりと、常連さん贔屓な店でもあります。

私も常連の一人ではありましたが、仕事の都合で横浜から東京に移り、なかなか横浜に行くことも無く、ぱったりと音信不通状態になってしまったのでした。


あれから18年、仕事の関係で横浜のお客さんの所へ幾度か通うことになりました。それも関内の近くです。昼飯時、「あ〜あの店はもう畳んじゃったかな?」と、諦め半分で関内の街中を歩いて探しました。
18年という歳月は街の様子を変えます。お店が変わったり、ビルが新しく建ったり、自分の記憶もあやふやだったり、しばらく歩き回ると見覚えのある路地にたどり着きました。「おお、ここだ」とその路地を進んでいくと・・・・


見慣れた看板があるではないですか。しかも営業中。小走り気味に階段を上がり2階の引き戸を開けると。



「いらっしゃい」そう、聞き覚えのある懐かしい声がしました。

「すいみません、ご無沙汰しちゃって。覚えてますか?」と、少し恐縮気味に店に入っていくと。

「顔なんか忘れちゃうよ、10年以上も顔出さないんじゃ」「年に1回位はよってもらわないとね。どこに行ったのか心配してたよ」と、親父と女将さん。相変わらずきつい一言。でも涙が出るほど嬉しい一言でした。

天ぷら定食を頼みましたが、味もボリュームも相変わらず当時のまま。皿に乗り切らないほどの天ぷらとお刺身の小鉢、どんぶりの様な味噌汁と山盛りのご飯。「足らなかったらご飯おかわりしてね」と女将さん。足りないどころか食べきれるかどうか・・・

帰りがけに、「次にくるのは10年後かね?」と女将さん。「10年後は70過ぎだからもうやってないよ」と親父さん、「だったら、元気にやっててもらいたいから、やっぱり次は10年後だね」と私。なんだか、すがすがしい気持ちでお店を後にしたのでした。

その後、何度か関内に行っていますが、毎回昼食はそのお店で食べています。そう、まるで18年前の時のように。





その後、Googleなどでお店の名前を検索すると、食べログなどお店の評価サイトにいくつか評価が載っていましたが、やはり常連贔屓な部分は評価が低いようです。まあ、そういった評価は仕方が無いでしょう。ここまで景気が悪く顧客至上主義な世の中で、ある意味がんこ親父的な店には商売しずらいご時世なのだと思います。


昔の関内はビジネス街と繁華街が入り交じった街並みで非常に活気がありました。その後、バブルが弾けて平成不況が続いたり、リーマンショックなどもあり、不況のあおりで関内にあるオフィスを閉鎖するとか、みなとみらいや新横浜にビジネスビルが立ち並ぶと皆そちらに引っ越すとか、様々な会社と人の移動で今では昔の賑わいを見る影もありません。
そんな中、20年近くもお店を続けるというのは並大抵の事ではなかったと思います。恐らく経営的に厳しい時期もあったでしょう。

本人達は「若い人達に美味しいものをお腹いっぱい食べてもらいたい。という一心で続けてきただけ」と言います。ただ、その為に顧客層を絞り、そのターゲット層を阻害する顧客層には提供しない。ある意味、徹底したマーケティング・顧客至上主義だとも言えます。でも、その結果として20年もの間継続して商売をし、顧客に対してサービスを提供し続けてきたわけですから、自分もビジネスを興している身としては、この姿勢と結果には素直に尊敬します。


ps.

一見さんお断りの店ではありませんし、二人ともずいぶんと丸くなりましたが、気に入らない客には出て行ってもらうポリシーは変わっていませんので、このブログを見てお店に行かれても不愉快いな思いをされる可能性は0ではありませんので、あらかじめご了承ください。(笑)

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